元新聞記者でライターのタマザキです。

僕はふだんから、収入を会社に依存せず、会社以外の収入源をつくることで「自立サラリーマン」になることを推奨しています。

このたび、それを体現したうえに会社の枠を飛び出して自由な生き方をしている26歳女性を取材したので、ルポルタージュ風の記事にしてみました。

いま会社に縛られていると感じているサラリーマンの方は、ぜひ最後まで読んでくださいね!

 

24歳OLの人生を変えたひと言

「何も考えないまま流されて、一生働き続けるの?」

投げかけられたその言葉に、社会人2年目だった24歳の「あんちゃ(二上杏奈)」さんは、返す言葉を失っていた。

地元北海道の大学を出て、なんとなく上京して就職した秋葉原のIT会社。

ランチタイムに、同じ会社に勤める女性の先輩が語った言葉は、あんちゃさんの人生を変える一言になった。

◇    ◇    ◇

あんちゃさんは、月間70万PV(ピーブイ)をたたき出す超人気ブログ「まじまじぱーてぃー」を運営しているブロガーだ。

「PV」は、サイトが見られた回数のことで、月間1万PVになるブログも一握りしかないとされるなか、月間70万PVはとてつもない数値だ。

 

ブロガーは、PVを増やすことで収益を増やす。

その仕組みは、「アフィリエイト」という、成果報酬制の広告収入プログラムだ。

ブログを訪れた人が掲載された広告を見て、商品の販促ページに飛び、実際に商品を購入すると規定の報酬がブロガーに支払われる。

たくさんの人が見に来る人気ブログなら、商品購入につながるケースが増えるため、その分収益が上がるのだ。

この仕組みは、ブロガーの主な収入源となっている。

あんちゃさんはこのアフィリエイトなどで2016年9月に68万円以上の利益を上げている。

「会社以外の収入源をつくれたことで、人生を変えられた」と語る。

レールに乗ってきた人生に投げかけられた「疑問」

あんちゃさんは1991年生まれ、北海道の出身だ。

「東京の夏は暑くて大変です。全然慣れませんね」と色白の顔で苦笑いする。

子どものころから、周りの目を気にして言いたいことを言えずに生きてきた。

女の子同士のグループや友達関係を壊さないことを意識していた。

もめごと、ぶつかり合いをできるだけ避けてきた。

そんなふうに生きていて、疲れてしまうこともあった。

「あのころは完全に常識にとらわれていた」とあんちゃさんは振り返る。

大学卒業のタイミングで、「やはり一度は最先端の街で暮らしたい」と、就職時に上京し、社会人生活を始めた。

さほど深く考えず、当たり前のように学校卒業後に就職。

まさにレールに乗った人生だ。

ほとんどの人が歩む道だろう。

人生を変える一言をくれた先輩と出会ったのはその会社でのこと。

別の部署で働いていたその先輩は、ほかの同僚が当たり前のように残業をして夜遅くまで仕事をしているなか、毎日定時に仕事を切り上げ帰宅していた。

聞いてみると、先輩は仕事を終えたあとの時間で、独立に向けた準備をしているのだという。

 

「あなたはこれから何がしたいの?」

ランチタイムにその先輩に問いかけられた。

「え…わかんないっす…。あんまり考えてません」

「ずっとこの会社で働くの?」

「いや、ずっと働くつもりはないですけど、どうするかは決めてません」

 

将来を見据えて行動を起こしている先輩と、何も考えていない自分…。

その違いに愕然とした。

冒頭の言葉が投げかけられたのは、そのあとだった。
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