起業をめざすなら、周りにいるサラリーマンと同じような意識で働いていては成功できません。そこで今回は、起業後に成功するためにいますぐ身につけるべき3つの視点を紹介します。この3つの視点を身につけるだけで、会社で働いていることが、起業家になるための学校に通っているような感覚になります。ぜひ最後まで読んでくださいね!

ひとつ上の階層の視点で仕事をする

よく、出世をめざすならひとつ上の階層に上がったつもりで仕事をするべき、と言われます。役職がない人は課長になったつもりで、課長は部長になったつもりで働くべき、ということです。自分のいる位置よりも高い位置から組織を見渡しながら仕事をするというイメージです。これは仕事をするうえでとても有効で、僕は常に実践していました。平社員の時から「課長視点」で見ていると、組織のなかで弱い部分が見えるため、その穴を埋める行動を積極的にしたことで、組織に大きく貢献することができました。課長も「コイツがいてくれて助かった」と思ってくれやすいため、信頼されてやりたい仕事を任せてもらいやすかったです。まずはこの視点を身につけましょう。

役員の視点で戦略を立てる

ひとつ上の階層の視点が身についてきたら、徐々にその上、部門を率いる役員クラスになったつもりで仕事をしてみましょう。このレベルになると、自分の職場や扱っている商品だけでなく、部門全体の組織や商品すべてについて意識を向ける必要があります。想像の中で役員のいすに座ってみると、なかなか大変だと思うはずです。部門が会社から示された売り上げや利益の目標を達成できているのかに意識を向けます。達成できていても、できていなくても、なぜそうなっているのかの原因分析をしましょう。自分なりに原因を分析したら、とるべき戦略を考えます。実際の役員ではないので、実行はできませんが、現実がどうなっていくかの「答え合わせ」をして、自分の戦略がうまくいくかどうかを想像します。これらを繰り返していると、自然にビジネスを考えるレベルが高くなります。ふだんの仕事でも上司である部長や課長に指示を出したくなるようになります(笑)。

社長になったつもりで長期ビジョンを描く

役員視点が身についてきたら、いよいよあなたがめざすべき、社長になったつもりで仕事をしてみましょう。社長の重要な仕事はビジョンを示すことです。役員は今の売り上げ・利益を組み立てるのが最大の役割ですが、社長はこの先この会社がどうありたいのかを考え続け、発信することが役割です。このときのポイントは、未来がどのようになるか仮説を立てることです。確実に起こる予定や人口推移など確からしい予測をもとにして、今後5年程度の未来に自社が置かれる環境を予想して、会社のありたい姿を打ち出します。今の売り上げ、利益を右肩上がり、または爆発的に伸ばすためにはどのような事業を行うべきか、今の事業を拡大すべきか、縮小すべきかなどの経営判断をしてみましょう。これも、実際の社長が掲げるビジョンと照らし合わせて、実際に売り上げ・利益が伸びたかどうかと合わせて答え合わせをしておきましょう。イメージとしては、ひいきのプロ野球やサッカーチームの監督になったと思って、どんなチームにしたいのかなどを考えるようなかたちです。失敗した場合の責任は本当の社長が取りますので、今は無責任にあれこれと考えてみましょう(笑)。

さいごに

課長視点では今の職場でどう動くべきか考える、役員視点では部門全体の数値をもとに戦略を考える、社長視点では将来のありたい姿を考える、というのが今回提案したかったことです。この3つの視点を持って仕事をしている人にとっては、会社が経営者、起業家になるための学校になります。そうでない人にとっては、単なるお金を稼ぐための場所になってしまう恐れもあります。勤務時間中にやっていてもまったく問題ないことなので、本当に起業をしたい、と思う人は自分のマインドを上げることにつながる行動としてぜひ取り入れてみてください。それではまた!

 

筆者(玉崎孝幸)プロフィール

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